大阪府NET

橋下元知事の登場以降、英語教育に力を注いでいるとされる大阪府。府立高校にはNETと呼ばれる英語指導員とT−NETと呼ばれる外国人英語講師がいます。両者の違いは、NETが大阪府の直接雇用なのに対して、T−NETは語学学校からの派遣です。NETの多くは長年に渡り(4年以上の継続勤務者が75%)大阪の英語教育に携わっていますが、T−NETでは年度途中に講師が変わることも多いなど、腰を据えて英語教育に携われるような労働条件ではありません。
NETの労働条件も決して良いわけではなく、賃金は1996年のわずか1%アップ以降、20年以上も据え置かれている状態です。これは、組合員らが勤務する阪神地区のALT(外国語指導助手)と比較しても大変劣悪な条件です。
そのような中、大阪府はNETを「会計年度任用職員」に移行するとして、労働条件の変更を提案しました。この提案には「会計年度任用職員」に移行するとしている他の非常勤職員同様に賃金に関する変更は含まれていません。休暇や身分に関する労働条件の変更を提案しました。組合は特に休暇の変更が不利益変更であるとして団体交渉を申し入れました。

休暇制度の主な改悪は以下のようなものです。
・年20日の年次休暇を10日とする
・有給の病気休暇20日をすべて無給化
・服喪、結婚休暇のため日本国外に渡航するための休暇の廃止
組合は計2回の団交を持ち撤回を迫りました。
年次休暇については、労働基準法通りに6年6月を超えて勤務するNETに関しては20日の付与となりましたが、それ以下の場合は改悪のままです。また、国外出身者であることを前提とした雇用にもかかわらず、服喪、結婚休暇については、他の職員との権衡を理由に廃止を撤回しませんでした。そして、何よりも劣悪なのは病気休暇の無給化です。
組合は、インフルエンザ等の感染症など感染予防の観点からも一定の条件を満たせば有給で付与するべきだと要求しました。NETは週33時間50分と極めて常勤に近い形態で勤務しています。生徒、同僚と接する時間も長く、賃金の不安なく十分に感染の恐れがなくなるまで休養する必要があるのです。しかし、大阪府は感染症等に限って有給を認めるという組合からの譲歩案さえも拒みました。組合は大阪府に抗議文を提出しています。

NET 感染症予防の病気休暇を要求

記者会見で有給の病気休暇の必要性を訴える

2月19日、組合はNET(英語指導員)の病気休暇が20年度より無給となることに対して、大阪府・大阪府教育委員会に再考を求める要求書を渡しました。

学校は感染症の拡大リスクの高い場であることは、首相の突然の全国一斉休校要請からも明らかとなっています。そのため、現状でも感染症予防のための児童・生徒の出席停止措置などがあるのです。しかし、大阪府をはじめ神戸市など多くの学校現場でほとんどフルタイムと変わらぬ長時間を学校で働く英語指導員には有給の病気休暇が20年度から付与されないことになります。その理由は、国の非常勤職員には有給の病気休暇がないからに尽きるようです。

組合は、思いつきの一斉休校ではなく、日頃からの感染拡大予防措置の制定を国および各自治体に要求します。