大阪府人事委員会 措置要求を却下 精神疾患の休職歴の特別扱いはあまりにも差別的だ

病休教員の推移(文科省2011)

(上の表は、「公立学校教員の病気休職者数の推移」(文科省白書2012))

組合が大阪府人事委員会おおさかふじんじいいんかいおこなった「精神疾患せいしんしっかんによる病気休職歴びょうききゅうしょくれき特別扱とくべつあつかいをあらためるように求めた措置そちの要求」(教育合同ニュース第714号)が、2025年7月1日付で却下きゃっかされました。理由として、措置要求者そちようきゅうしゃには精神疾患による休職歴きゅうしょくれきがないため対象者たいしょうしゃにはならない、としています。

この理由によれば、このような不公平な扱いの是正ぜせいを要求できるのは精神疾患で休職歴きゅうしょくれきのある職員しょくいんだけになります。

そもそも措置の要求は、当該地方公共団体とうがいちほうこうきょうだんたいの職員であれば他の職員にかかわる勤務条件きんむじょうけんであってもさまたげるものではないとされていますが(行実昭26.8.15 地自公発第332号)、大阪府人事委員会は「対象事項たいしょうじこうは職員自身の勤務条件について、直接かつ具体的にその維持、改善を求めるものでなければならない」として、妨げました。

そうなると、精神的せいしんてき負荷ふかにより休職せざるをえなかった職員自身が、休職した後に今後こんご不利益ふりえきに立ち向かうために、あるいはふたたびの精神疾患で病気休暇が取得しゅとくできないという不利益ふりえき直面ちょくめんしなければ、措置の要求ができないということになります。それはかんたんなことではありません。だからこそ、1970年に出された精神疾患に対する差別的さべつてきな通知(下記参照)が今も改められていないのです。

 この古い通知では、「精神疾患の診断しんだんがあった場合は、原則げんそくとしてただちに休職発令きゅうしょくはつれい」とし、「病気欠勤びょうきけっきん」は診断書しんだんしょを取るための期間(90日以内)で認める、としています。つまり、精神疾患では病気休暇の取得を前提ぜんていとしていないことになります。ほかの疾患ではこのような取扱とりあつかいはないのですから、精神疾患にかぎったこの扱いについてどのような背景はいけいで出され、運用うんようされているのか見直されるべきです

 措置の要求が却下された場合、地裁への決定の取り消しの訴えを提起することができる、としていますが、組合は大阪府人事委員会が出した決定と大阪府でいまだ残り続ける差別的な通知を公開こうかいすることで、うったえたいと思います。

 

1970年に出された精神疾患に対する差別的な通知(大阪府教育長)

2025年7月2日付 措置要求決定書(大阪府人事委員会)

(上記をクリックするとpdf書類が別ウィンドウで開きます)