公立学校に関する自治体との交渉

組合員は大阪府内全域におり、堺市、大阪市、吹田市、羽曳野市、豊中市などと定期的に交渉を行っています。また、兵庫県内でも芦屋市、尼崎市、神戸市、伊丹市とも交渉を行っています。

特に、堺市、大阪市は政令指定都市への権限委譲により、 大阪府とは別に、 独自に給与やその他労働条件を設定できるため、対大阪府と同様に交渉が重要になっています。その他、組合員が加入した市教委には随時申し入れを行っています。
詳しくは支部のページを。

堺市教育委員会との団交(2019.8)

2019年度労働条件・教育条件に関する団体交渉(対大阪府)

12月6日、組合は大阪府・大阪府教育委員会に対して申し入れた2019年度労働条件・教育条件に関する団体交渉を行いました。

今年度の主な重点要求項目について報告します。

定年退職者不補充による府立高校実習助手・技術職員・給食調理員の削減を行わないこと。必要な新規採用計画を明らかにすること。

大阪府では国基準を超えるとした実習助手を退職者不補充によって18年前から削減してきました。今年になって再開された募集ではなんと一挙に130名採用するとしています。採用再開自体に問題はありませんが、一挙に130名とする採用計画では職場の年齢構成に支障が出てきますし、そもそもこれまでの採用計画に誤りがあったのではないか、という疑念がわきます。府教委は、これまでも支障はなかったとのみ回答したため、組合は少なくとも過去5年間の欠員状況を組合に提供することを求めました。

なお、府教委が明かした現在の実習助手の年齢構成は20歳代0名、30歳代11名、40歳代53名、50歳代13名、60歳代75名であり、現在の実習助手数とほぼ同数の一挙採用であることがわかります。

臨時的任用職員の共済組合加入を確実に行うこと。

府教委は臨時的任用職員の共済組合加入を2020年度から行うことを回答しています。しかし、府内の臨時的任用職員は教員だけでも3000人近くおり混乱が予想されます。府教委の現時点での回答では、任用された時点から各職場において申請が始まり、健康保険証が交付されるのは4月中旬が見込まれるとのことでした。今までも決して迅速ではありませんでしたが、9日以内に次の雇用が見込まれる場合には継続して保険証が使用できることになってきたので、20年度当初の不利益は大きいでしょう。それを回避するために、証明書などを発行するのか、との組合の問いに対しても、その予定はないとの回答でした。おそらく次年度のみの大混乱となることかと考えられますが、定期的な通院が必要な臨時的任用職員の方は注意が必要です。

チャレンジテストを実施しないこと。また、結果を高校入試の内申点に反映させないこと。また、「府内統一ルールの改正」について、教職員に十分な説明を行え。

学校現場に多くの混乱を生じさせているチャレンジテスト。3年生では5教科のチャレンジテストの結果を内申点全体に反映させるとしてきたルールを変更することになりました。学校現場や府民から寄せられた意見である他の4教科に与える影響、つまり、国語の成績がよければ体育も良くなる、といった現在のルールを説明することが難しいためとのことでした。一方、このルールがあるから安心して受験できるといった意見もあるなど、決して、今までの運用が間違っていたとは言いません。

学校現場では、チャレンジテストの結果が学校全体の内申点に反映されることから、チャレンジテストから排除される生徒が出ているのではないか、過去問をさせる授業ばかりが横行し、かつ、過去問をやればそれなりに点数が上がるというテストの精度の低さが問題となっています。しかし、府教委は約3億円を投入するこのチャレンジテストの欠試数についてすら把握していません。府教委には愚策からは撤退する勇気を持ってほしいものです。

2018年度労働条件・教育条件に関する団体交渉(対大阪府)

12月5日、大阪府に対する定期交渉が開かれました。組合が重点項目として要求したものから主な交渉内容を報告します。

学校休業時の特別休暇、「障害」のある生徒、教員の実態について交渉

1「運動部活動の在り方に関する方針」をふまえ、教職員の時間外労働をなくすこと。

2 特別休暇(災害・危険回避)の適用を実態に合わせて拡充すること。自然災害による学校休業時は、教職員の在宅勤務を認めること。

3 夏期特別休暇を現行の5日間から最低7日間に延長すること。また、年休が希望通りに取得できるよう、必要な条件整備を行うこと。学校休業日に年休および特別休暇の取得を強制しないこと。

4「障害」のある教員の採用をすすめ、「障害」のある教員の採用枠をさらに拡大すること。また、「障害」のある教職員にとって働きやすい職場となるよう、サポート体制を充実させるための人員配置などを含めた環境整備について特段の配慮を行うこと。

5 耐震基準を満たしていない学校施設については早急に対策を講じること。また、被害があった場合は専門家による確認を行うこと。

6 非常勤(若年)特別嘱託員・非常勤講師・非常勤職員に有給の特別休暇(災害、危険回避)を保障すること。

7 中学校の支援学級において、免許外の教科を教えないように指導すること。

8 チャレンジテストを実施しないこと。また、結果を高校入試の内申点に反映させないこと。

教員の時間外労働については、中教審の特別部会の答申では抜本的な見直しに踏み込むことはなかったものの、異常な実態は周知の事実です。時間外労働に大きなウェイトを占める部活動については、スポーツ庁が2018年3月に策定したガイドラインに即り、大阪府も「運動部活動の在り方に関する方針」を9月に示しています。しかし、その方針の中身は、学校種ごとに活動時間の具体的上限を示しつつ、部顧問は活動計画、活動実績の報告を行うなど、さらなる過重労働を強いるだけになるのでは、と組合は追求しました。府教委は、必ずしも部顧問が作成するものではなく、児童・生徒に作成させても良い、様式は自由であり、今まで使っていたもので良く、負担を増やすものではないとしました。また、府教委へ各学校から報告を出すことまでは指示していないとしており、非常に中途半端な指針でしかありません。部活動は教員の「自発的」な活動としか位置付けられていない中では、抜本的な解決はあり得ません。

社会情勢に沿った特別休暇を

今年度は、北部地震、台風など災害を理由とする学校休業が相次ぎました。交通機関の運休予告や学校が前日に休業を決定するなどの対応もあるなか、現在の特別休暇(災害、危険回避)では、通勤時、帰宅時等のトラブルにしか対応できていません。大阪府は民間企業に「帰宅困難者」を出さないようにガイドラインを示しているにもかかわらず、この対応の違いは何なのかとの追求に対して、社会情勢の変化に対応されていない事実については認め、検討が必要であるとの認識を示しました。

「障害」者の水増し雇用の問題が多くの官公庁で発覚したなか、府教委は水増し雇用はなかったとしつつも雇用率は2.09%(2018年6月)と未達成の状況です。水増し雇用が看過された原因として各種手帳の確認が行われていなかったことがあります。府教委の確認の実態について組合が追求すると、各学校で申告を呼びかけているが、手帳の確認は行っておらず自己申告にとどまっていることがわかりました。問題発覚後も手帳の確認による再調査は行なっていないことがわかりました。その理由について国から手帳の確認までは求められていないとしています。しかし、この点については他の自治体や機関が行なった調査と比較すると大いに疑問が残ります。

その指導、間違っていない?

中学校の支援学級在籍生徒への個別授業が、当該科目の免許を持たない教員によって無申請で行われている実態について府教委に正しました。府教委は、免許教科外教科担任許可制度を設け、このような事例に対しては、校長と当該教員が連名で申請することで許可されるとしています。しかし、このような申請がされることなく、各学校の判断のみで免許を持たない科目の授業を支援学級在籍生徒に行われている例があります。「障害」のある生徒に対して、専門的知識のある教員による授業を保障していません。府教委は「特別な教育課程」による生徒であれば構わない、と回答しましたが、「特別な教育課程」とは何であるのか説明しきれていません。また、制度の運用を徹底すれば少なくとも現場の教員には免許外の教科を担当することへの承諾が求められ、イレギュラーな状態の把握も可能となるのです。「障害」のある生徒だから、英語の教員が数学を教えても、美術の教員が体育を教えても問題とならないということに、保護者からもぜひ声をあげてもらいたい課題です。

2017年度労働条件・教育条件に関する団体交渉(対大阪府)

12月1日、17定期交渉が行われました。

今年度のおもな重点要求項目は次の通りです。
①労働時間を短縮し、教職員の勤務時間の適正化に資するため、実効性ある具体的措置を講じること。「教職員の業務負担軽減に関する報告書」を踏まえ、「教職員の勤務適正化プラン」を策定すること。
②講師登録制度を抜本的に見直すこと。新規登録を中止し、現任講師(一時的に職を離れている場合も含めて)が必ず雇用されるような登録制度にすること。現任講師を必ず雇用すること。現在のA登録、B登録の主旨を厳格に運用し、長年働いている講師から先に採用するようにきちんと制度を運用すること。
③定時制、全日制併置の高校については、定時制・全日制それぞれを独立校とすること。
④公立高校における学校間格差を解消するため、小学区制・総合選抜制を早急に実施すること。当面、「教育困難」が集中する学校においては、当該学校の実情に応じた具体策を講じること
⑤小中学校の支援学級に在籍する児童・生徒数の基準を現状の8名から下げ、実態に合わせてダブルカウント(原学級と支援学級の両方で数える)すること。

流行っているのか、府も負けじと「働き方改革」

組合は「教職員の勤務適正化プラン」を策定し、中長期的な解決策を示すことを要求しています。府内には週休日のクラブ活動に上限設定を設けるなど、具体的に時間外労働廃止にむけて計画が進んでいる市もあります。文科省の昨年度の調査では特に小中学校の教員の時間外労働が増加し続けていることがわかっています。中学校では、なんと月100時間超の時間外労働が報告されています。そのような実態にも関わらず、府が回答する「部活動指導員」の導入による負担軽減は、市町村も等分に予算を負担することを想定しています。金がないから留守番電話も設置できないとする市があるなか、実現性は見えません。今年度内に労働時間短縮に向けて形あるものを示すとしていますが重要なのはその実現性です。

問題だらけの講師登録制度

講師登録制度では、組合との協議を経て2008年から新たな登録制度と運用が始まりました。その一つには、講師経験が長い人をA登録とし、新規に登録する人をB登録として、A登録した講師を優先的に採用していくとした取り決めがあります。しかし、講師経験の長い講師たちからの仕事がなくなったとの多数の相談を受け、その運用について、改めて府に問いただしました。すると、府はそのような制度にはなっていない、あくまでどういう講師を求めているのかの指標に過ぎないと回答し、組合は約束破りであるとおおいに怒り、府は持ち帰らざるを得なくなりました。

その他、定時制・通信制高校への差別的対応や大阪南部の中学生への進路保障の問題などについて、組合員らから多くの声があがる交渉となりました。

2016年度労働条件・教育条件に関する団体交渉(対大阪府)

11月29日、エルおおさかにおいて2016定期交渉が大阪府・府教育委員会との間で行われました。
組合は10月28日に府・府教委に要求書を提出し、以下のような重点項目について交渉を行いました。

○時間外労働を廃止すること
○技術職員等の業務のアウトソーシングにより、学校教職員の負担を増やさないこと
○再任用病休代替のすみやかな配置
○市町村と府立間における希望に即した人事異動
○ハラスメントをなくすための具体的施策
○原発を推進する事業等に教育を利用させないこと
○臨時的任用職員の辞令交付を着任時に行うこと

定期交渉の重点項目としてあげた要求事項について、交渉内容の抜粋を報告します。

ノークラブデーに具体的施策なし

 時間外労働の廃止について、11月18日の教育長会見で「ノークラブデー」、「一斉退庁日」の方針を表明した件に関して、具体的な施策について組合は追及しました。しかしながら、教育庁は「調整している段階であり、交渉時にはそれがど のような形で現場におりてくるのかについて未定である」としました。そもそも、超勤4項目に基づかないため時間外労働ではないとしている教育庁の部活動に対する見解と学校現場で「全員顧問制」という言葉がはびこっている認識には大きな隔たりがありま す。結局、「ノークラブデー」、「一斉退庁日」の通知には具体的施策がなく、「業務を見直す契機」として欲しいと、教職員の心構えの問題にすり替えられています。全国的にも議論が起きている部活動のブラック労働について今後もその責任を追及していきます。 

カーテンを洗って、蛍光灯も自分で変える?

 技術職員等の配置を国基準に合わせ削減し、業務のアウトソーシング化を図るという教育庁の方針に対して、約20年前にアウトソーシング化が行われた府下の中学校組合員から問題が報告されました。 アウトソーシング化が進んだ現場では、委託業務の内容が曖昧になり、教室のカーテンの洗濯、修繕、ペンキ塗り、机の廃棄、搬入などあらゆる業務が教員の負担になっています。改めて仕様書を確認し たところ、これらは契約内容に含まれているにも関わらず、それらが周知される状況がなかったために生じた事態です。教育庁は、「府立学校において現在行われているモデル事業においては事務経由で発注書を 出しているので問題は発生していない」としていますが、曖昧にならないよう注意が必要です。    

再任用病休代替は市町村では遅れるのか

昨年度も交渉した再任用病休代替の配置が市町村において速やかに行われていない実態について教育庁の責任を追及しました。吹田市では約6ヶ月が経過した時点でやっと病 休代替として非常勤講師が配置されました。6ヶ月もの間、当該学校の教職員は授業を肩代わりせざるを得ず、生徒たちは本来受けるべき教育条件が低下したのです。 定数内である再任用教員に欠員が生じればその代替は条件なく配置されるべきなのに、教育庁は「必要に応じての配置」を繰り返し、その必要性を十分に訴えていない市教委に問題が あるかのような回答を繰り返しました。府立学校では代替配置に遅滞がないにも関わらずです。教育庁は6ヶ月もの間、代替配置が放置された問題について、内部で確認を行うと組合に回答せざるを得ませんでした。

5年ぶり!ついに府・府教委との定期交渉再開!

2016年2月5日、組合は2010年度以来、府・府教委の団交拒否によって開催されなかった定期交渉をエルおおさかで行いました。5年ぶりとなる定期交渉には50名を超える組合員が結集しました。府が初めて労使協定書を締結! 交渉前に、組合は1月22日の団体交渉で合意した事項について、組合員の前で府と協定書を締結し、残されていた1本の謝罪文手交(2012年講師雇用継続団交拒否事件)を行いました。協定書には「今後正常か つ良好な労使関係を形成するよう努める」ことの合意が確認され、定期交渉での建設的な議論が期待されました。

●「36協定の締結対象者として教 員、非常勤を含めること」 

 少なくとも超勤4項目以外 の時間外労働は、36協定の対 象として扱うべきであるとい う組合の要求に対して、府・ 府教委は、「超勤4項目以外 の時間外勤務は命じられない」 として、SSCの出退勤記録か ら明らかになった、月約29時 間の時間外勤務を「在校時間」 であると回答しました。組合 員からは文科省の調査でも、 「教員の時間外勤務は残業時 間である」とされているにも 関わらず、「在校時間」であ ると主張し、実態を調査しな いのでは、5年前の交渉より も府・府教委の姿勢は後退し ている、と激しい怒りの声が あがりました。 

●「再任用者の病休代替を 保障すること」

 組合は、再任用者が病休取 得をしても、その代替が配置 されず、必要数に満たない非 常勤講師しか配置されていな いという職場の実態を報告し ました。それに対し府・府教 委は、「学校内でやりくりで きている」として、「定数を 満たすルールはない」としま した。再任用は定数内として 配置されているにも関わらず、 定数法を逸脱した状態を府・ 府教委は認めるのか、とここ でも組合員から激しい怒りの 声があがりました。 

●「『希望と納得』を尊重した 異動・交流人事を行うこと」

  唯一、組合が納得できた回 答は、交流人事に関わる件で した。市町村と府立の学校間 異動である交流人事が、45歳 までしか希望できないとされているため、希望を出すことすらできないとの訴えが、組合員からありました。府・府教委は、「45歳は原則であり、 市教委が希望を門前払いする場合は府教委に直接連絡することができる」と回答しまし た。 その他の回答でも、府・府 教委は組合の質問に明確な回 答ができず、また、具体的な 数値やデータも示すことができませんでした。組合と定期 交渉が持たれなかった5年の 間に、回答能力が劣化してい ることが指摘されました。その結果、交渉は時間切れとな り、残された項目については 継続交渉となりました。

大阪府・府教委の団交拒否が確定 謝罪文と協定書締結

2015年3月31日の最高裁決定により確定した不当労働行為救済命令の謝罪文手交を行いました。 組合と府・府教委は、救済命令の一つである団交応諾命令による団交を行い、今後の労使関係の正常化を確認し合意に至ったため、団交後に救済命令の一部である謝罪文手交へと移りました。 また、この団交の結果を受け、組合と府・府教委は早期に協定書の締結を行うことを確認し合い、協定書締結後に残った救済命令を履行することで、この間の争いに決着をつける見通しとなりました。

 大阪教育合同労働組合が申し入れた、2010年度及び2011年度講師雇用継続団交を 大阪府・府教委が拒否したことは不当労働行為であると認定した中央労働委員会命令を求めて、大阪府が提起した行政訴訟に対する最高裁の決定が出ました。最高裁は、大阪府・府教委の上告受理申立を棄却しました。 今回の最高裁決定によって、混合組合は、労働組合法適用者については労働組合法上の労働組合として、地方公務員法適用者については地方公務員法上の職員団体として、複合的正確をもって法律に保護された団体交渉を行う権利を保障されることが明らかになりました。 組合は、今回の最高裁決定を受けて、非正規公務員と正規公務員がともに団結する混合組合の発展強化に向け、更に奮闘することを誓います!