神戸市看護大 受講登録者がいないから雇用契約解除を通知

神戸市看護大は2019秋学期の受講登録者がゼロになったという理由で、組合員との労働契約を解除した。
組合は11月20日付けで団体交渉を申し入れ、団体交渉は12月11日に開催された。 

大学は、団交事項である組合員の後期担当授業不開講に関して、不開講は受講登録者がなくなったためであり、大学及び法人に責任はなく、不可抗力であるから組合の要求には応じられないと回答した。また、雇用契約の不履行は法人から言い出したことだと認めたにもかかわらず、労働基準法が定める休業手当を支払うことはできない旨を回答した。ところが、神戸市外国語大学の規則にならって不開講授業については2ヶ月分の賃金を支払う用意があるとも回答した。

このように大学の回答には論理の一貫性がなく、組合を納得どころか説得する意思もみられず、誠実団交義務を果たすものではなかった。組合は、大学の本件団交への対応は不誠実であり団交拒否の不当労働行為に該当すると判断した。

そこで、組合は不当労働行為の救済申立を行うことになるが、大学が団交事項についての回答を再検討する用意があるのであれば、救済申立時期を延期することもやぶさかではないと通知した。本年12月27日までに連絡がない場合あるいは再検討する用意がないと回答する場合、不当労働行為救済申立の手続に入ることも伝えた。

なお、神戸市看護大は本年4月から民営化され「公立学校法人神戸市看護大」が運営している。

労働争議へ発展-労働委救済申し立て事件

組合が授業キャンセル問題の解決するためにせっかく団交の機会を提供したにもかかわらず、神戸市看護大は誠実団交義務を果たさず、契約で合意した賃金支払も拒否した。

組合は1月14日、大阪府労働委員会に不当労働行為救済を申し立てた。

神戸市看護大は弁護士を代理人に委任して、1月28日付けで答弁書を提出した。第1回調査が2月14日に開始されるが、概ね事実関係に争いはなく、労働契約不履行の経済的・法的判断が焦点となる。

申立書はこちら

答弁書はこちら

府労委調査を開始

組合は、労働者が労働意思を示したにもかかわらず使用者がその労働を受け入れない場合は、労働契約書どおり100%の賃金が支払われるべきとの準備書面を提出した。レンタル契約が結ばれているなら、使用しない場合でもレンタル商品代金を全額支払わなければならないのと同じである。

準備書面(1)ー組合

準備書面(1)ー大学

最終陳述を提出も、大学が和解希望

府労委で調査が続いていたが、7月3日に最終陳述となった。組合、大学ともに最終陳述書を提出した。

組合最終陳述書

大学最終陳述書

ところが、大学から「柔軟に対応したい」から和解について協議をしたいとの申し出があった。これを受けて、府労委は8月5日に和解調査を行うこととなった。

労働委員会事件においては、命令が行われるまではいつでも和解を行うことができることとなっている。これは、労使関係の性格上、労使合意による問題解決が最適だからである。

近大、非常勤講師「定年」問題で団交

2019年度の近大との団交は12月19日に開催された。

以下、要求項目と回答及び協議内容である。最重要課題である①については、法人が持ち帰って検討し、早いうちに協議を再開することとなった。

要求事項 

①本年7月18日の団交で法人が持ち帰った事項(非常勤講師雇用上限65歳)について回答すること。

(大)無期転換非常勤講師の処遇を付加した「非常勤講師の就業に関する規程」を2018年4月に改訂施行した。このうち6条3項の追加改訂によって、無期転換した非常勤講師の定年年齢も65歳なので該当者は退職となる。就業規則改訂にあたり労働者代表選出にはすべての非常勤講師にも投票の機会が与えられた。また、事前に組合にも通知した。

(組) 規程が改訂された2018年4月以降も定年延長を検討すると回答していたのだから、該当組合員の継続雇用の方法を考えられたい。(1)就業規則の解釈(6条2項にある“定年退職による2年の非常勤講師再雇用”の対象は無期転換した者にも適用される)で雇用継続 (2)組合との新たな労働協約で雇用継続、のどちらかが考えられないか。

(大)就業規則の解釈については顧問弁護士と相談する。組合との労働協約については新しい提案なので、検討する時間が欲しい。

(組)経済学部からすでに4コマのオファーがある。「新採用」なら年齢制限が出来ないのだから、同じ方法で雇用ができるように求める。

②非常勤講師組合員の2020年度の授業コマ数は2019年度と同等以上とすること。

(大)減コマにならないように配慮している。将来にわたり保障はできないが、減コマになる場合は早い目に各人に知らせる。

③非常勤講師組合員の授業日・授業時間を本人が希望しない限り変更しないこと。

(大)労働条件の変更にならないように検討しているが、カリキュラムの変更等がある場合には早い目に知らせる

(組)経営学部から、16週目にテストを行うように通知が来た。従前の確認では、15週間授業日のなかでテストをするかは本人に任されるはずであった。また、補講日が出講日外に設定されることがある。

(大)従前の確認を再確認する。経営学部について調べる。

④C組合員の授業担当コマ数を11コマから12コマに復元すること。

(大)本年度から12コマに復元済みである。

⑤非常勤講師の賃金を引き上げること。

(大)来年度1コマ当たりの基本給を一律200円ベースアップする。

⑥非常勤講師が同一日に授業を行うにあたり教室を移動しなくてよいようにすること。

(大)教室の割振り調整に苦慮している。移動が困難な者、移動回数が多い者に特に配慮するように各学部に伝える。

⑦非常勤講師が授業準備あるいは業務のために勤務する場合、出講日以外であっても交通費を支給すること(法学部においては支給されていない)。

(大)(従前の回答どおり)出講日以外の日にも出勤簿に押印されたい。押印された日の交通費は支給する。法学部については調べる。

⑧旧本館の取り壊しにあたり、ロッカー付非常勤講師控室を設置すること。

(大)旧本館と同程度の控室は設置する。当面は現在のスペースを使用されたい。理工学部から荷物を取り出すようにとの通知については調べる。

以上

非常勤講師の「定年」再雇用闘争-府労委救済申し立てに発展

組合支部結成以来要求してきた非常勤講師の65歳雇用制限廃止の闘いは、組合員の一部が65歳に達した2019年度に大きな山場を迎えた。

団体交渉及び事務折衝を重ねたが、近大は理由をあれこれ変えたが、65歳「定年」は変えなかった。そこで組合は2020年3月9日、近大の対応が組合員への不利益取扱、不誠実団交、組合弱体化にあたるとして、府労委に救済を申し立てた。

申立書 2020.3.9ー組合

答弁書 2020.4.1ー近大

準備書面(1)2020.5.28ー大学

準備書面(1)2020.6. 8ー近大

準備書面(2) 2020.7. 6 ー組合

準備書面(2)2020.7.15ー近大